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今月のおススメの一冊 – 2022/12


2022年最後に選んだ本は今年もっとも関心の深い出来事が起きた、ウクライナの絵本「てぶくろ」エウゲーニー・M・ラチョフ 絵 / うちだ りさこ 訳/福音館書店にしました。力で獲得しようとする前世紀的な行為が平然と実行されたこと、世界中の批判や意見が一方的な認識のもと無視されたことにも大きな衝撃を受けました。厳しい冬の環境の国で生まれ愛されているこの名著は、様々な生き物たちが共栄共存します。人間のおじいさんが落としたてぶくろですが、人間よりも大きな熊も住めるてぶくろってどういういこと?!とおおらかな寛容さにほっこりするファンタジーです。

そこには縄張り意識や我優先という価値観はありません。現代に生きる私たちはたとえ一人暮らしであっても、誰かが生産に携わった食料を得、水やエネルギーを使っています。そのことを踏まえ、他者を生かし、他者とともに生きることが自身も満ち足りて生きていくことができる基本的な豊かさなのだということをこの本から感じます。

来年は不条理な恐怖や悲しみが少しでも減り、和やかな世界になるよう祈ってやみません。