7月に入ったのものの、雨の多い日が続いています。新しい生活様式も定着し、一時入手困難であった消毒液など衛生用品も落ち着いてきました。戻って欲しくない満員電車(1割ぐらい少ない気もしますが)も戻ってきたようです。
今回ご紹介の本は「へいきじゃないけどへいきだよ」大野隆司(主婦の友社)です。 版画作家であるご自身の著書で、それぞれの版画作品の成り立ちやエピソードを交えつつ、温かい思いや願いがユーモアたっぷりに語られています。
この本との出会いは、作家さんが「新型コロナで頑張っているみんなをはげましたい!」という思いから生まれた新作ポストカード(無料配布!!)を偶然いただいたのがきっかけです。2枚のポストカードにほっこり励まされ、笑顔になってしまいました。 もし大野さんの作品集があったら、うちの患者さんたちも楽しんでもらえるのではと探して入手したのです。
実は 20年前に出版されたもので、残念ながらもう絶版となっていますが、A5サイズの軽やかな本で、今でも色あせない言葉と心を揺すぶられる感じがさわやかに心地よい一冊です。
版画のシンプルな造形に、幼い時の単純で楽しく嬉しい感覚が呼び覚まされて素直に心に届くのかもしれません。すごく大変だし、しんどくて全然へいきじゃないけど、うん、へいきかもしれない!と何故か心が軽くなる、この不思議な心持ちと温かさを共感してもらえたら嬉しいです。