あっという間に10月、残暑が長引き、時折30度近くなることもあり、秋がうんと短くなってしまった感は否めませんが、
朝晩はクーラーなしで過ごせ、空の遠くなった感じ、秋の草花に気づき、季節が巡ったんだなと実感する今日この頃です。季節の変わり目のこの時期は、酷暑に疲れた身体をいたわりながら無理なく過ごしていきたいものです。
そんな今月にぴったりの1冊を紹介します。『心も体ももっと、ととのう薬膳の食卓365日』(川手鮎子著 自由国民社)です
薬剤師・国際中医師である川手先生は、今回の本を、黄帝内経の教えを中心に、西洋・東洋の医学を踏まえた上で、理解しやすいように紹介しています。温かいイラストも盛りだくさんでとても充実しています。眺めるだけでいいものを身体に摂取した気持ちになりました。体調不良の改善、アンチエイジング、免疫力アップなどは誰もが気になりますから、身近な効用を例に上げながら、食べることの大切さの解説はおおらかに気兼ねなく受け入れやすいのではと思います。
私は、食べることが大好きで、基本的には、好き嫌いは無いのですが、好きな食べ物には、こんな効用が有りますよと言ってもらえると、嬉しく感じ、食べる行為自体も楽しく有意義に思えます。
昔から行っている、正月に飲むお屠蘇ですが、酒やみりんに生薬(数種類のハーブ)が含まれていますよね。一年の初めに、心と体が健やかであるよう祈り、身体に取り入れる。日本人の生活の中には薬膳がすでに有ります。
一気に一冊全てを頭に入れる事は大変ですが、365日の、その日に当たる日のページを開いて、ゆっくり知識を増やしていくのは、いかがでしょうか。
