今月のおススメの一冊 – 2024/01

2024年、東京の元旦は晴れておだやかで、夕方の能登半島大震災のニュースは衝撃的なものでした。

被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。当院も親戚・知人がおりますので、余震がいまだ続いているのは心配です。

数年続いていたコロナ禍の影響からも、昨年後半からは以前の社会生活に随分戻ったようで、インバウンドも復活し、観光エリア以外にも多くの外国からの旅行者を見かけるようになりました。

今年最初にご紹介する一冊は、『インフォグラフィックス　世界人口図鑑』著者：原島広至　すばる舎）です。

人口の推移を地域や原因となる時代の出来事・社会構造の変化などそれぞれの切り口で、数値化と直感的に理解しやすいグラフによって表現されています。それぞれの時代の主な世界最大の都市が条件によって変わっていくさまや、言語や文化の派生伝播などは興味深かったです。私たちが子供の頃は45億人と勉強した世界人口が半世紀もたたないうちに75億まで加速的に増えており、実はそれもすでに理論上予測されていたことで、今後2100年までに100億人まで増加する未来予測も確実で、今後自分たちが向き合わなくてはいけないことを改めて教えてもらえた感じがします。

図鑑好きの当院ですが、今回は正直読んでいて、そこにある現実にこわい気持ちにもなりました。食糧問題や環境問題などの背景に世界の大きな動きがあり、それは大きすぎて広すぎて、俯瞰してみることはなかなか難しいです。しかし意識の中にこうした世界観があると、日常生活の中にも学びがうまれ、ささやかだけれども行動にも役立てるかもしれません。ひとりひとりのささやかな行動でも続く未来を少しでも明るく心地よいものにできればと思っています

本年もどうぞよろしくお願いいたします。